ポッジャーのフーガの技法

図書館で借りたレコード芸術という雑誌に中で、レイチェル・ポッジャーによる弦楽合奏でのフーガの技法のCDが非常に高評価でしたので、これは購入しなきゃとポチる寸前まで行ったのですが、ちょっと待てよと、今まで雑誌の高評価を鵜呑みにして買って何度ガッカリしたことか、と思い直して、youtubeでどんな演奏なのか聴いてみました。

 

とりあえずコントラプンクトゥスの1番しか見当たりませんでしたので、その演奏だけでの評価になりますが、私的には全然ダメでしたね。

 

どこがダメかというと、2度で音がぶつかっている所を、ぶつかっていると認識させないように、その箇所の音を小さくして弾いているところです。

 

各音符の音が終わる頃に必ず音量を小さくするので、アウフタクトに置かれている不協和音が明瞭になりません。

ぶつかりを薄めたり不協和音を意図的に隠すように演奏しているんです。

 

私的にはこれは致命的です。

ぶつかりを弱めてしまったら、どんな曲でも単なるBGMになってしまいます。

それは、その曲本来の姿ではありません。

人の好みはそれぞれということは分かっていますが、この演奏をなぜ良いと評価したのかを評論家先生に聞いてみたいです。

嫌味ではなく、あくまでも私の知らない価値観と触れたいためにです。

 

ところで、フーガの技法は自分で演奏すると曲の良さを本当に実感出来ますよね。

わたしの好みは、リコーダーアンサンブルで頻繁に演奏されるコントラプンクトゥス1番よりも、情感の有る5番と13番です。

また吹きたいです。