各社プラ管アルトリコーダを吹き比べた感想(アウロス、ゼンオン、ヤマハ)

 

プラ管のアルトは数社が販売しているが、定年になった6年前にリコーダーを40年ぶりに再開するにあたって各社のリコーダーを吹き比べたときに、音楽が一番楽しめるのはヤマハと感じたので、それ以来ずっとヤマハを使っている。

 

しかし、ネットにはアウロスが一番という書き込みが多く、また、ゼンオンが昨年10月に発売した新アルトリコーダーのブレッサンG-1Aも気になったので、購入して性能等を確認してみることにした。

 

以下はそれらを吹いた感想。

ただし、ご存知のとおり、プラ管でも個体によって相当に性能が違うので、あくまでも私が吹いた個体に限っての感想である。

・アウロス 309A(ヤフオクで11円で入手)

音はヤマハのYRA38と似ている。

息の抵抗がYRA38より少し大きいので、吹きやすく感じる人も多いだろう。特に高音側に抵抗が大きい。発音は低音から高音まで非常に軽快に出る。

音色が低音~高音の全域でYRA38よりも均一。息の量による艶の変化が無い。

この吹きやすさゆえ学校で推奨されることが多いのだろう。納得。

 

しかし、吹いているとそのうち面白くなくなってくる。

色んな点が、あまりにも均一過ぎるのである。

ダブルタンギングがシングルのように聴こえるのは驚きだったし大きな利点ではあるが。

結論としては、好みにもよるが、大人が本気で音楽を楽しむには一味足りない惜しい楽器。

 

・ゼンオンのブレッサンG-1A(新品をネットで購入)

新品なので試奏して購入すべきだったが、山野楽器まで行くのは億劫だし、先日ヤフオクで入手した中古のYRA28が非常に良い製品だったので、幸運が続くことを期待してネットで買ってしまった。

 

メーカーの商品説明には良いことが一杯書かれていたので期待したが、それは完璧に裏切られた。

ジョイント部の寸法がアバウトなのか、組み立てるとガタガタである。

こんなにガタガタするプラ管をこれまで見たことがない。

木管のコルクジョイントがひどく劣化してガタガタになったのと同じ状態。

音も、なにこれ?という感じで、まともに論評する気になれない。

 

このような製品を平気で販売するこのメーカーって何?と思ってしまった。

もし個体差が大きいために私がたまたま悪い個体に当たってしまったとしても、メーカーとしては個体差をもっと少なくする方法を確立してから販売をすべきだと思う。

 

設計は有名なリコーダー作成者がされているので、製造や品質管理に問題が有るのではないだろうか。

改善されるまでは、少なくとも小中学校の推奨機種にだけはして欲しくないと思う。

子供たちのために。

    G-1A ブレッサン