図書館で借りた10年ほど前のオーディオ雑誌に、当時新発売されたスピーカーの性能評価記事が載っていた。
その中で、性能評価を担当したオーディオ評論家が、余談として「何気なくスピーカーと壁との距離をいつもより思い切り離してみたところ、立体感が非常に増したので驚いた」と書いていた。
50年くらい前は、誰が言い始めたのか分からないが「スピーカーは壁にくっつけるのが良い」、というのが定説だったが。
しかし、今では180度変わって「スピーカーは壁から出来る限り離して、後ろの空間を大きくするのが良い」、ということになっている。
なので、私もいつの頃からか壁から離して置くようになったが、評論家氏のした「思い切り離す」というのは試したことが無かったので、やってみた。
具体的には、壁から1メートルほどだったのを2メートルまで離した。
もっと離そうかとも思ったが、部屋が狭くなるのでやめた。
その結果、2メートルでもたしかに音場が前後方向と上方向に広がったことが感じられた。
前後方向に広がると遠近感が出て良い。
上方向は、正確には広がったというよりもオーケストラのトランペットや太鼓類が舞台の上段で演奏しているのがより明確に分かるようになったので、立体感の向上に寄与した。
全体として、オーケストラを客席で聴いている感が増したのでやって良かった。
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